食材探しのたび 後編

朝 寝たと思ったのもつかの間 2時間ほどの睡眠の後目覚ましに起こされました。
薬が効いているらしく、少しボーとした冴えないけだるさをおして、
すぐにチェックアウトしました。

ハンターの方とは、初対面です。
フロントでの待ち合わせでしたが、ゴム長を履いた人がいたのですぐに判りました。
なぜか向こうも、こちらに気づいている様だったのが、なんだか不思議です。
軽い挨拶を交わしたあとすぐに車に乗って、いざ出発です。

昨日の雪が結構積もっていて、盛岡市街もツルツルのアイスバーンです。
聞くとここから2時間以上もかけて山に行くとのこと、、、
途中、峠を幾つも越えて行くと、民家も人けもなく、山は灰色の冬景色。
北イタリアでの修行時代、寒くて歯と目が痛くなっていた辛い思い出が蘇りました。
そしてすごくすごく寒い中、猟が始まったのでした。
本物の銃を見た瞬間、猟に来ている実感を感じました。
「これで鹿さんを仕留めてしまうんだ、、、、」

10時過ぎから15時頃までやって、結果は鹿1頭・狸1頭の結果でした。
鹿はずっしり重く、とても柔らかかったのが印象的でした。

鹿1頭捕ることの大変さを思い知らされると共に、他の動物から得る恩恵の
大きさ大切さをリアルに再認識しました。
今まで、電話一本で注文してなんだかんだと業者さんに文句を言っていた自分が
恥ずかしくなってしまいました。
東京に居ては感じることが決して出来ない、こんな貴重な経験をさせて頂いた
YさんOさん本当にありがとうございます。

岩手の鹿はもうすぐレストランのメニューに載ると思います。
どんな料理になるかはお楽しみに。