東川です。

 私たちキッチンスタッフにとって“まかない”作りは、料理人としての腕を磨き、自分の腕前を仲間たちに見てもらう大切な仕事のひとつです。なのでお客様のためだけではなく、一緒に働くスタッフのために作る料理にも気合いが入ります。COZIMAのまかないは一日に2回。朝、出勤して掃除や仕込み、セッティングなど、お客様をお迎えする準備が整った後に食べる朝のまかない。それから、昼の営業を終え、夜の準備をする前に食べる夕方のまかないです。毎日キッチンスタッフが交代で作るのですが、今日の朝の担当はわたくし東川。実は夕方のまかないは何度も作っているのですが、朝は今日が初めてだったのです。
 朝のまかないは大体いつもパスタで、みんなが一斉に食べる時間は10時50分。スタッフ全員がその時間をリミットに自分の仕事を着々と進めていきます。毎朝、大量の仕込みを時間内に終わらせなければならないキッチンでは、自分の持ち場の仕込みをしつつ、タイミングを計らなければなりません。1分1秒たりとも無駄にはできない状態の中、鍋を振る手、お皿を並べる手に緊張が走ります。あと3分・・・あと1分・・・
 そして時間通りに12人分のパスタが出来上がりました。今日も一日、みんなが元気で働けるよう気持ちを込めたまかない。「ごちそうさまでしたー!!」と大きな声がCOZIMAのフロアーに響き、きれいに平らげられたお皿が戻ってきました。嬉しい気持ちでいっぱいになりました。