小嶋です

昨日、COZIMAの料理に対する思いを書きましたが
今日は、さらに補足したいと思います。


それは 野菜 のことです。


現在、我々は豊かな時代を生きていて、よっぽどの贅沢でもしない限り
食べたい時に食べたいものを食べる事ができます。
それは、長い人類の歴史の中でも 最も食に対する安定した時代 であると思いますが
その反面 好きなものばかりに偏り、バランスを崩して生活習慣病になったり と
しっぺがえしもたくさんあります。


人の感じるうまみの中で、特にわかりやすいものの中に“アブラ”があります。
動物性の脂、フライ用の油、などあります。もちろんボクも大好きです。
その“アブラ”は、野菜を食べることによってバランスが保たれます。


特にレストランというのは、“うまいもの”を出さなければいけないので
「外食が多く、食のバランスが保てない」
という方は少なくないと思います。 いろんな方々にレストランという場を通して、
幸せな気持ちを感じていただきたいと思っています。


しかし、ただただうまいだけのものを出してその結果、
その方たちの食のバランスが崩れ、体調を崩される・・・
というのはクエスチョンなんです。
中国には、医食同源という言葉がありますが、まさにその考えなのです。
寒い所ではそれを補うためのもの、暑い所でもそれに合った料理があって
イタリア単体でみても、北と南では、大きな違いがあります。


話が少し反れましたが、
そんな現在(いま)だから、僕はたくさんの野菜を皿に盛り込むのです。
そして日本人はおそらく世界で一番繊細な舌を持っていて、
“アブラ”に比べてうまみの弱い、野菜からの本当のナチュラルなうまみを感じ取る事ができます。


冷奴、枝豆etc そんな日本の人に心で感じてもらえる皿を出したいですし、
世界中のどこの国の人が食べても感じる、
共通の“うまいもの”を感じる皿を出していきたいと思います。